いつもと生理の出血量が
違うと思ったら…
更年期を迎えると、卵巣機能が衰えてしまうため、どうしても生理の調子がいつもと違った感じになってしまいます。
生理不順もそうしたトラブルの1つですが、特に多いお悩みとして「不正出血」が挙げられます。
不正出血とは生理日以外に起こる出血のことで、更年期の不正出血は閉経後に改善される傾向にありますが、出血量が多かったりするなど、症状が重い場合にはお早めに当院へご相談ください。
適切な治療を行ってつらい症状を改善へと導きます。
突然、大量に出血した
更年期を迎えると、多かれ少なかれ、どなたでも生理不順や不正出血が起こるものです。
突然大量の出血が起こってびっくりされる方もおられると思います。
このような突然の大量出血の原因として、次の2つの原因が考えられます。
ホルモンバランスの乱れの可能性
更年期を迎えて閉経が近づくと、ホルモンの分泌が不安定になって、突然大量の出血が起こる場合があります。
通常、閉経後に治まりますが、あまりに出血量が多かったり、何度も出血したりすると深刻な貧血が生じることがありますので、ホルモン補充療法(HRT)などの治療で改善をはかります。
子宮の病気の可能性
ホルモンバランスの乱れ以外にも、子宮がん(子宮頸がん・子宮体がん)や子宮筋腫などの子宮の病気が原因で不正出血が起こる場合がありますので、「そのうち良くなるだろう」と思わずに、すぐに婦人科へ相談するようにしましょう。
血のかたまりがたくさん出る(過多月経)
ドロッとした塊のような出血が起こる場合、子宮の病気が原因として挙げられます。
ただ、こうした異変があるからといって病気とは限らず、たまたま排出されなかった血が子宮・膣内で固まり、何かの拍子で出てきたというケースもあります。
病気が原因でない場合
元々、月経量が多い方は、一度の生理で血が排出しきれない場合があり、そうして子宮・膣内に残った血が塊となって出てくることがあります。
子宮の病気の可能性
子宮筋腫、子宮内膜ポリープなどの子宮の病気が原因で、月経量が増えている可能性があります。
だんだんと
出血量が減ってきた
更年期に入って閉経が近づくと、だんだん生理の出血量が減少することがあります。
これまで女性ホルモンを分泌していた卵巣機能の衰えが原因で、また卵巣の病気がホルモンの分泌異常を引き起こすこともあります。
ホルモンバランスの乱れの可能性
閉経が近づくことでホルモンの分泌量が減少して、子宮内膜が厚くならず、今までよりも生理時の出血量が少なくなる場合があります。
閉経までの経過の可能性
閉経まで、お体がどのような変化をたどるのかはお一人おひとりで違いますが、一般的な例として次のようなパターンが挙げられます。
30~40代
だんだん生理の周期が短くなり、出血量も減少します。
40代後半
生理が安定しなくなり、出血量も少なくなったり、ナプキンから漏れるほど大量になったり不安定になります。
また、だんだん生理の回数が減っていき、2~3ヶ月に1回程度のペースとなります。
50代
一般的に50~51歳ごろに閉経を迎えるとされています。
生理が1年以上ないと閉経へ
閉経というのは「1年間、生理がない」という状態を指します。
そろそろ閉経を迎えようとしている時には、2~3ヶ月に1回くらいしか生理が来なくなったりする場合がありますので、しばらくしたら生理が再開されるというケースも少なくありません。
特に大きなお体の不調に見舞われることなく、穏やかに閉経を迎えられる方もおられれば、不正出血などの生理のトラブルに悩まされ続ける方もおられます。
これまで生理でお悩みになられたことがなくても、閉経が近づくとつらい症状やお体の不調をお感じになられる場合がありますので、安心して閉経を迎えるためにも、更年期になったら一度当院へお越しいただいてお体の状態をチェックされることをおすすめします。